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半島を出よ (下)

面白いかった。福岡ドームや大濠公園なんてくさるほどいったことあるからリアル感たっぷりだったし。
この本読んで思ったのは、多数派に属することの怖さかなと。怖さというと語弊があるんだけどね。まぁ、多数派にいること自体が嫌というわけでなく、そこにいることで見えてないものってあるんだなってこと。最大多数の最大幸福なんて当たり前に与えられてることが一瞬にして奪われかねないものなんだという危機意識と、ほぼ同じだがマイノリティに陥ることの恐怖感。この二つを読んでてすごく思った。
自由や個の権利とかって、多数派に所属し優位者としているからこそ主張できるのであって、そうじゃない立場におかれたら言ってどうこうなるもんじゃなくない？うまい言葉で言えないけれど、そういうのって自覚しにくいことだが事実でもあると思う。
あと感じたのは、リスクに対する後付けの理由を作ったり、言い訳をするために頭を働かしたりということの無駄さ。この本の中の内閣危機管理センターとかってその典型で描かれてるけど、自分というか周り一般もこういうことやってるし、そこで満足してしまってるなって思う節がたくさんあってさ。

ストーリーももちろん面白かったんだけど、それ以上に実生活において考えるべきことをたくさん与えてくれてるんじゃないかと思う。ただ、正直言って博多弁は変。違和感ありまくり。そこだけが問題かと…。