Last Days

カート・コバーンが死ぬまでの二日間を取り上げたもの。
事実を元にしているのか、あるいは全てフィクションなのかわからないが、人の死を取り上げる映画というものは、もっと何かしらメッセージ性があっていいような気がする。
俺の感受性が豊かでないかもしれないことはどこかに置くが、この映画で監督が表現したいものて何なんだろうっていうのを見ながらずっと考えたけれど最後まで答えはわからなかった。
勿論そのメッセージ、「死」について深く考えさせてくれといったものではないが、せめてカート・コバーン個人について焦点あたっててもいいんじゃないかなと。


中に「死ぬしか選択肢がない」「もう元の場所には戻れない」「何かを失ってしまった」といった彼の心の声的なものも含まれていた。
けど、それって何?どうしてそういう心境になってしまったの?といった疑問が俺の中で解決さないまま死んでしまって。


一気にスターダムへとのしあげられ、その周囲の急激な変化とカート自身の内実に大きなズレが生じ、そこから破綻していったというのが、俺の彼の死についての大体の理解。だから、そこのズレは何なのか、当時の社会はどうだったという描写的なもの、その他もろもろもう少しだけあって欲しかった気がする。


あれじゃ単にクスリでいってしまった狂人の最後、死にゆくまででしかない。
カート・コバーンにささげると」最後に一文出てきたが、これでささげられるものなのか?


確かに120分程度で何かしら表せというのが難しいものなのかもしれないけど、だからこそ「死」とかいう深いテーマや伝説的な人物取り上げるときは普段映画を見る以上にもっともっとを期待してしまう。


これだとカートやニルヴァーナという名を用いて客寄せして金集めてるだけじゃん。
なんてのが感想だわ。
俺がそれにつられて行ったというのもまぁ事実ですけどね。