卒論を無事に終えられた喜びに浸りつつ、その苦労をねぎらうために、インスタントラーメンを食べたさ。
気分は鼻歌モノよ。
大きな山を一つこえたんだからね。
だけど、調子にのってはいけない。
最後の味付けにかけた胡椒。
いや、胡椒は大事。
ラーメンを胡椒抜きでってありえないでしょ。
ホントに胡椒だったらね。
だけど、俺が味の決め手にとかけたはずの胡椒。
いつの間にか俺の手のひらの中で、それはシナモンに成り代わっていた。
手に取ったシナモンを胡椒と認識していた俺。
迷うことなくぶっ掛ける。
やっちまったよ。
「うまかっちゃん」トンコツ味、シナモン風。
萎え〜
