飛行機

飛行機というものには強い憧れがある。
空を飛ぶ、何よりも高い所へ、そして速い。
こんなに心をくすぐられるような乗り物って他にあるんだろうか。
飛行機に対してこう思うのは別に昼のドラマ再放送でGood Luckをやっているからというわけではない。羽田空港まで行ったから、そして久し振りに生の飛行機を見たから。
免許を取り消され、移動手段がなくなってしまって以来、夜の羽田なんて行くこともないし、癒しやゆっくり考え事をする場所さえも失ってしまった。


今日、見送りのために羽田空港に行った。
展望デッキで飛び立つ飛行機、降り来る飛行機を眺めているとつい感傷的になってしまう。
飛び立つ先にはどんな世界があるんだろう。到着した飛行機に乗ってる人はどこから帰ってきたんだろう。あの飛行機はきっと色々な想いをのせているんだろう。
帰省に使う人、ビジネス利用の人、旅行へと行く人、クルー。みんな何を考えているんだろう。
数百人を乗せていれば、そのそれぞれになにがしかがある。夢を運ぶというと大げさだが、人と人、ビジネス、人とモノ・場所、あらゆるもののマッチングの媒介役であるのは確かだ。しかも電車や船、自動車とは距離と時間の概念が違う。



どうも飛行機は単なる移動手段だとは割り切れないよ。
自分の名前も「翼」、これはパイロットになるために生まれてきたんではないか?と去年の春は思っていた。
あぁ、憧れる。パイロット。
年末年始や盆に実家のある福岡へ帰省するたびに思う。思い出したくない過去の思い出。そして心の傷。


もう少し立派な心臓を持ってさえすれば。
なんて思うことはよくあることさ。


そういえばくるりの「赤い電車」はくるりが電車マニア、特に京急大好きらしく、それを聞いた京急の人間がくるりに対して曲の依頼をして出来上がったものらしいね。
曲中にある「ファソラシドレミ」というフレーズは電車が動き出すとき奏でる音色。
その音を今日初めて聞いた。


ふぁそらしどれみ


あぁなんか切ねぇ。
バイク乗りてぇ。